『刃牙道』が107位。Netflixの世界上位100本に、日本の作品は1本も無かった

前の記事で、Netflix公式の上半期レポートを全部数え直したと書きました。

その続きです。同じ表で日本の作品を探すと、最初に出てくるのは107位の『刃牙道』でした。

上位100本に、日本語の作品は1本もありません。

日本語作品はどこにいたか

原題に日本語(かな・漢字)が併記されている作品を抜き出し、上から並べました。

全体順位 作品 視聴時間 世界配信
107 刃牙道 8,480万時間 あり
112 呪術廻戦 第1期 8,310万時間 なし
128 地獄に堕ちるわよ 7,910万時間 あり
161 ワンピース イーストブルー編 6,930万時間 なし
185 九条の大罪 6,390万時間 あり
201 呪術廻戦 第2期 6,100万時間 なし

同じ表の韓国語作品はこうです。

全体順位 作品 視聴時間 世界配信
3 鉄槌教師 5億1,470万時間 あり
6 恋の通訳、できますか? 3億7,770万時間 あり
17 素晴らしき新世界 2億5,340万時間 あり
24 원더풀스(The WONDERfools) 1億8,840万時間 あり
30 ブラッドハウンド シーズン2 1億6,910万時間 あり

日本の1位(107位・8,480万時間)は、韓国の5位(30位・1億6,910万時間)の半分です。

日本語作品の最高位は107位。韓国語作品は上位100本に18本入っている

ここで手を止める。本数を数えると逆になる

順位だけ見ると「日本は弱い」で話が終わります。けれど本数を数えると、話がひっくり返ります。

韓国語シリーズ 日本語シリーズ
本数 605本 1,313本
合計視聴時間 80億790万時間 51億3,190万時間
1本あたり 1,324万時間 391万時間

本数は日本が2.2倍。視聴時間は韓国が1.6倍。1本あたりでは3.4倍の差がついています。

日本の作品はNetflixにたくさん置いてあります。置いてあるけれど、1本あたりでは回っていない。これが表から出てくる形です。

韓国語シリーズ1本あたり1324万時間
日本語シリーズ1本あたり391万時間

差はどこから来るのか

このレポートには、順位や視聴時間のほかに2つの欄があります。「世界配信かどうか」「公開日」です。

公開日の欄は、Netflixが自分で出した作品にだけ入ります。よそで放送されたものを借りてきて棚に並べた作品は、この欄が空になります。

その2つで分けると、こうなりました。

韓国語シリーズ 日本語シリーズ
世界配信されている 258本(43% 212本(16%
Netflixが自分で出した作品 239本(40%) 198本(15%)
上位20本のうち世界配信 16本 4本

日本語作品1,313本のうち、世界配信されているのは16%です。

残りの84%は、日本を含む一部の国でしか出ていません。中身の多くは、テレビで放送済みのアニメです。Netflixが作ったのではなく、Netflixが借りて置いている。

だから本数は多くなる。けれど1本あたりは伸びない。棚に並んでいる数と、世界に届いている数は別のものでした。

韓国は最初から世界に出す前提で作っている

韓国語の上位20本のうち16本が世界配信、18本がNetflixオリジナルでした。

さらに特徴的なのが、「リミテッドシリーズ」の多さです。1シーズンで完結する形のことです。

本数 1本あたりの視聴時間
韓国語のリミテッドシリーズ 216本 2,240万時間
韓国語のそれ以外 389本 810万時間

同じ韓国語作品でも、1シーズン完結型のほうが2.8倍見られています。

理由は想像がつきます。前のシーズンを見ていなくても入れるからです。世界の視聴者にとって、「シーズン1から追ってください」は高い壁になります。

韓国の上位20本のうち15本がリミテッドシリーズでした。偶然ではなく、そういう形で作っているのだと思います。

数字で言えないこと

念のため断っておきます。

この数え方は、タイトルに原題が併記されている作品を文字の種類で分けたものです。英語のタイトルしか載っていない作品は「判別不能」に入れました。シリーズ全体の71%がそこに入ります。

だから「日本語作品は全体の6.9%」という比率は、あくまで判別できた分の話です。順位(107位)と本数(1,313本)と1本あたり(391万時間)は、そのまま読んで問題ありません。

まとめ

  • Netflix上半期レポートで、日本語作品の最高位は107位『刃牙道』(8,480万時間)
  • 上位100本に日本語作品はゼロ。韓国語作品は18本
  • ただし本数は日本のほうが2.2倍多い(1,313本 対 605本)
  • 差は1本あたりに出る。韓国1,324万時間 対 日本391万時間で3.4倍
  • 世界配信されている比率は韓国43%、日本16%
  • 韓国はリミテッドシリーズ(1シーズン完結)が多く、その形のほうが2.8倍見られている

次は、この表で最も強かった韓国ドラマ『恋の通訳、できますか?』を、1本だけ取り出して見ていきます。

数字の出典

この記事の数字は、Netflixが公表した半期レポート 「2026年上半期に見られた作品」 に添付されているデータを、1本ずつ全数集計したものです。

  • 集計対象: シリーズ8,195本/映画9,179本(2026年1月〜6月)
  • 合計は976億6,000万時間。公式発表の「97 billion hours 超」と一致します

順位や合計は公式発表そのままではなく、この一次データを自分で数え直した結果です。


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